璃房ステンドグラス

DIARY日記

寝違いで、医者に受診したのが悪かったのか、寝れないぐらい肩が痛くなって生徒さんの紹介で3カ所目の治療院へ。

痛み止めを飲みながら、なんとか作業できるようになりました。

 

そんな先週のことです。『口いっぱいのヨーグルトをお節料理に吹きかけた』とブログでも紹介した母が逝きました。

13年の半身不随のあと、ガンになり最後は心筋梗塞で。

 

先月はまだ元気だったのに。入院して3日でした。

 

入院の日、問掛けに返事はなく呼吸だけが苦しそうでした。帰りに「また明日来るね」と言うと「はいよ」とやっと絞り出したような声。それが最後の会話でした。

 

苦しそうな呼吸が3日目の真夜中、さらに悪くなり全身で声を出しながら息をしていました。

息が楽になってきたと思った朝方に「会わせたい人を呼ぶように」と医者に言われたすぐ後、とても静かに息を引き取りました。

ご臨終を告げられた時、感謝の言葉と詫びながら泣く兄とは対照的に、私は涙の1滴も流れませんでした。

 

通夜が終わった後、兄弟で飲んでいる時、蝶を小さくした形で、茶色い模様の蛾がヒラヒラと周りを舞っていました。あまりにも視界に入ったり出たりしているので「お前は、お母さんか」と言うと。兄も「俺も・・・殺せんな」と、同じように思っていたみたいです。

 

部屋中を舞って私のお腹に止まり、潰さないように気をつけました。

しばらく舞ってから、今度は兄のお腹に。

 

偶然でしょうが、私たちには13年間半身不随だった母が、自由に、楽しそうに息子たちの周りを飛んでいるような気がしました。

 

ルオー ステンドグラス

 

ルオー 模写   優しいだけが取り柄の母でした。